豊海橋の近く、高尾稲荷神社(高尾稲荷社)には類を見ないご由緒があります。
祀られているご神体は遊女の髑髏。
頭蓋骨の主は吉原の遊女だった二代目高尾太夫。苦労に満ちながらも凛とした生きざまをみせた高尾でしたが、哀れな最期をむかえました。
心に決めた人がいたためある大名の身請けを断り、墨田川の船上で殺されてしまったのです。そのなきがらを拾い上げたお坊さんが供養し、憐れんだ人々がお参りしたことがこの社のはじまり。
・・・というのは、ちょっくらウソのような気がします(なんなんだー)
高尾は病気でなくなったという説と、そのお墓もあるので、私はそちらに一票。
さて、もう一つ驚いたのは、所在地に新しいビルができ、高尾稲荷神社も一新されていたことです。
天井なんか、まるでモダン銭湯みたい。
ずいぶん前にここのことを知って写真も見ていて、「気になるけどちょっと怖い」と思っていたので拍子抜けしました。これなら全然こわくないね。
由緒もご神体もほかの神社とはかけ離れたものなので、思い切って斬新なデザインにできたのかもしれません。
それもまたよし、ここが護られてよかったと思います。