わたくしのブログにしてはマジネタの部類ですが、和田ポンプ施設の見学をしてまいりました。
その実、杉並区和田という立地と、見学会が土曜日ということから、「おっ、救世軍のバザーのついでに行けるじゃん」というどっちが本編かわからないきっかけでしたが、とても勉強になり、異空間でのひとときも新鮮でした。
上屋もちょいカワ
見学したのは和田弥生幹線と呼ばれるもので、集中豪雨の時に一時的に雨水を貯める巨大な管でした。地下50mの大深度に、内径8.5mの管が、2.2kmにもわたって存在しているのです。むろんこれだけでなく、知恵と技術の結晶でもって、ここに雨水を導くさまざまな設備が埋められているわけですね。
長靴に履き替え、ヘルメットと軍手を渡されてその気モードに突入。
職員さんに続いて階段を下ります。
下ります・・・
地下13階まで下ります。(てことは、あとで登るということですな。)
これは集水管というか連絡管というか、だと思います。
ほどなく和田弥生幹線(貯留管)に合流しました。
ここに水が満ちるわけですね。
下は和田弥生幹線側から歩いてきた管を見たところですが、平成21年10月8日に浸水した位置が記録されていました。
もっと驚くことに、令和元年の台風19号では、今おりてきた階段の地下2階(3階だったかも)まで浸水したという記録が残っていました。和田弥生幹線および集水管の貯水容量は15万立方メートル。数字が大きすぎて想像がつきにくいですが、この施設の完成後は大きな浸水被害がなく、神田川と善福寺川沿いの低地にとって救世主であることは間違いありません。人間ってすごい・・・
職員さんが予告した後でサーチライトを消したところ。
教授のグレー一色投稿のまねっこじゃないよ。どんな山奥よりも暗い。
つい「異空間」と書いてしまいましたが、下水は毎日お世話になっている日常中の日常。下水は、電気、ガス、上水に比べると、ありがたみを忘れがちです。
巨大な貯水管にはお世話にならずに済む気象を望みつつ、自分がぽわーんとして安全に暮らしていけるために「知らなかった地下(いろんな意味での地下!)」があったということを、心に留めておきたいと思いました。