岐阜の帰り、愛知県一宮市の龍美湯さんに寄りました。
諸事情につき、急きょ「どこでもいいからフロ」という感じで動線上での選択。
街燈とアンマッチだけど薄暮の空も好い
「龍」の字の「月」の部分に時代を感じます
この銭湯も豆タイルをふんだんに使用。
脱衣所に黒ボクを貼り付けて作った小さな池があり、のぞき込んで何もいないのにがっかりすると、「男湯のほうに行ってるんだわ」の声。そうか、つながってるのか。
広告入りのミラーも昔のままで、「地域最大のキャバレー」みたいなのがあったっけ。
愛知県で複数銭湯に入り、この地方で定番の下駄箱やロッカーのタイプがわかってきたり、浴室と脱衣所の間の緩衝地帯が定番であることに確信を持ったり、壁に接していない中央独立の浴槽(関西に多いらしい)が東京よりは高い比率で出現するのを感じたり、だんだん楽しくなってきました。
靴箱のすべての鍵に、げた げた げた と書いてありました。木札の角がすっかり丸くなっています。
これ、トイレで撮ったの。脱衣所でカメラが使えないので、変なことしててスミマセン。
ちなみに、初めての銭湯では用があってもなくてもトイレを偵察します。ここにはなんと巻紙のトイレットペーパーがなくて、チリ紙が積まれていました。四角い隅で四角いチリ紙が立方体を成しているのは美しいぜぇ。
都内の銭湯は歴史があっても内部はリフォームされているところが多いですが、その点、地方は浴室等レトロなままのところが多くて味わい深い。
外観から、あまり面白くないかもな、と期待しませんでしたが、ぜーんぜん。
見どころ満載のいい湯。
あとから来たおばあさんが私の横の席に洗面器を置きながら、大きな声で「隣、お願いします。」と言ったのがじわっと来ました。しばしお話し。お元気で。
(入湯は2022.9.17)