外観に一目惚れしてから、一度は必ず入りたいと思っていました。大正時代から続く銭湯です。
営業時間は16時~18時、定休日は0と5の付く日、臨時休業ありというハードルの高い湯ですが、やっと念願叶う。
入口のタイル
内部も小粒タイルがふんだんに使われ、私の好きな感じでした。
あんな隙間に招き猫
正円の浴槽と、壁際には四角い浴槽が二つ。
そのうち一つには湯がなく、他の浴槽もお湯が少なめでした。短い営業時間との兼ね合いでぎりぎりのラインなのでしょうか。
先日廃業された二川湯さんと同じように、ごく一部の近所の方のために、ほぼ思いやりで営業を続けているのかもしれないと思いました。
湯上がりには明かりが灯っていました。
漁港があった頃は七軒の銭湯があったけれど、いまはここだけだと、湯のおかみさん。そして、おそらく珍客だった私たちに「ある時だけね」と笑いながら飲み物を渡して下さいました。臨時休業を懸念して事前に電話を入れたからかもしれません。「また来てね」、それは商売人の口から自動的に出た言葉ではなく、もう少し、温かみがあったように思います。だから、また行こう。