次に熱海に行ったら、いや、今このために行くべきか、ここしばらくそう思っていた喫茶店。
1952年にオープン
三島由紀夫、美輪明宏、越路吹雪、淀川長治…いかにもモダンな雰囲気を愛したと思える方々が訪れた場所。
カウンター席とボックス席を隔てるちょい謎のディスプレイ
下は椅子を見せたくての写真ですが、黒電話と、滅多に見なくなった「あゆみの箱」が写っています。
コーヒーは温められたカップ&ソーサーだけが先に運ばれ、しばらくするとマスターがサイフォンを持って登場。
マスターは御年94歳。
手元にカメラを向けると「撮れた?」とおっしゃったのが意外で、思わず「うれしい」と声に出てしまうと、小さく微笑まれました。
ほとんど腰かけることなく動いていらっしゃいました。
熱海の生き字引。そして、避暑と執筆で長期滞在していた三島由紀夫に水泳の手ほどきをしたこともあると読みました。時代感が強烈。
ボンネットの看板メニューはハンバーガーですが、私は肉がアレなので(優勝じゃないよ)ミックスサンドとコーヒーをオーダー。マクドナルドが日本に上陸するより20年も前からやっているそうなので、同行者に食べてもらって感想聞けばよかったかなー。
実のところ、コーヒー二つとミックスサンドをオーダーした後、しばらくしてマスターと娘さん(たぶん)が二人揃ってオーダーを確かめに来るという出来事があったのですが、私はこのお店のすべて、どんなことでも感じ取りたいと思っていたので、まったく問題なしでした。
すっかり薄くなったお店のロゴ
マスターが何度となく入口まで行き来していたのは、これを掛けていたのですね。
お目にかかれてよかった。これからもお元気でいらして下さい。