リアルタイムでのupがふさわしい記事を割り込ませてしまったため、木曽川沿いの地層を見た日のことを今ごろひょっこり続けます。
入るとすぐに男性の浴場主さんが「ボロボロだけど」とおっしゃり、番台の隅に個包装のアーモンドチョコを2粒置いてくれました。
籐の赤ちゃん台が四人分も並び、そんな時代を思わせます。
ロッカーは木の扉で、剥げたり補修したりでまちまち。一戸ずつミニスノコのようなものが敷いてあって感心しました。
浴槽は中央独立型。カラン周辺には豆タイル。
貼紙のひとつには「ボイラーのお湯もれ止めのため時々米ぬかを投入しますので(以下略)」とありました。土鍋を初めて使う時、目地を詰めるためにうどん粉などを煮るのと同じ手法でしょうか? 食品なら無害ですしね。
浴室から出ると「お茶置いておきますね(言い回しは忘れました)」と声がして、番台の隅に2つの紙コップがヌッと現れました。中身は嬉しい冷茶。
常連ではない客に気を遣ったのか、はたまた常連さんとの話に興じるためか、店主は男湯の更衣室にいました。私たちが浴室から出たタイミングは、きっと引き戸の音で感じ取ったのでしょう。
何十年も銭湯ファンをやっていますが、お茶が出たのは初めてです。(お茶は常連さんにもふるまわれていました。)
本当に結構ぼろぼろだったけど、気持ちの伝わる湯でした。